〈難易度別〉Youtubeで「信頼できる競技のためのトレーニング動画」を見分けるポイント
“Youtubeでトレーニング動画をお探しのアスリート”へ
- YouTubeで競技のためのトレーニング動画を探したい!!
- でも、どれが自分に適したトレーニング動画なのかわからない…
- アスリートには適してないトレーニングの動画ってどんな動画?
といったことにお悩みですか?
【本記事の内容】
〈難易度別〉Youtubeで「信頼できる競技のためのトレーニング動画」を見分けるポイント
を解説しています。
※本記事での「トレーニング」は、体力(筋力、柔軟性、持久力など)を向上することを主目的としたエクササイズやドリルを指します。
記事を書いている私は、アスリートのトレーニング指導キャリアがあり、トレーニングに関する専門知識を持っています。
経験や専門知識に基づいて申し上げると、Youtubeには再生回数を目的にした動画が存在し、アスリートに適しているとはいえないトレーニング動画も多いです。
(※この話題について、著名なトレーニング専門家の河森さんも以前記事にて警笛を鳴らされています。)
目次
- ○ 〈難易度別〉Youtubeで「信頼できる競技のためのトレーニング動画」を見分けるポイント
- ・【難易度★☆☆】大袈裟な表現が"多用"されていないか?
- ・【難易度★★☆】投稿者が信頼できる人物か?
- ・【難易度★★★】根拠は適切か?
- ・【難易度★★★】自分の"状況"に適しているか?
- ○ まとめ
〈難易度別〉Youtubeで「信頼できる競技のためのトレーニング動画」を見分けるポイント
Youtubeで「信頼できる競技のためのトレーニング動画」を見分けるポイントは以下の通りです。
【難易度★☆☆】大袈裟な表現が"多用"されていないか?
【難易度★★☆】投稿者が信頼できる人物か?
【難易度★★★】根拠は適切か?
【難易度★★★】自分の"状況"に適しているか?
上記のポイントをクリアできていれば"信頼できる競技のためのトレーニング動画"である可能性が高いです。
難易度が高いほど、そのポイントがクリアできているかどうか判断するのに多くの専門知識が必要になってきます。
【難易度★☆☆】大袈裟な表現が"多用"されていないか?
最も簡単な信頼できる動画かどうかの見分け方は「大袈裟な表現が多用されていないか?」です。
大袈裟な表現の例としては、
・絶対に〜
・劇的に〜
・100%〜
などが挙げられます。
これはビジネス的知識、自分の経験による推測に過ぎませんが、大袈裟な表現を”多用”したくなる人の頭の中は、
「再生回数を増やしたい!!」
で溢れている可能性が高いでしょう。
視聴者にとって魅力的なワードを並べて、興味を惹きつける戦略なんだと思いますが、大袈裟すぎる表現は「嘘」になります。
ビジネス的には見てもらわないと話にならないので、タイトルや見出し等で多少大袈裟な表現がされるのは仕方ない部分もあります。
しかし、”多用”されている動画には注意した方がいいでしょう。
【難易度★★☆】投稿者が信頼できる人物か?
信頼できる動画かどうかを見分けるポイントの2つ目は「投稿者が信頼できる人物か?」です。
投稿者がトレーニングに詳しく、指導経験がある人物であれば、信頼できる情報である可能性は高いでしょう。
例えば、
・トレーニング指導の資格保持者(CSCS, CPTなど)
・学歴(スポーツ関係の大学・大学院を卒業など)
・指導実績(チーム,アスリート個人など)
・指導年数(◯◯年のキャリアありなど)
・研究活動(トレーニングに関する研究をしている)
などの情報が「投稿者が信頼できるか?」の判断材料になります。
投稿者のプロフィールやSNSをチェックし、上記のような情報を収集しましょう。
ただし、ひとつの情報だけで判断するのはやめましょう。
なぜなら、プロフィールは「書き方次第で、いくらでもよく見せられる」からです。
ですので、複数の情報から「信頼できる人物か?」を判断するようにしましょう。
また、「スキルコーチ」や「アスリート」が投稿しているトレーニング動画にも注意が必要です。
競技の技術に詳しいスキルコーチや、競技で良い成績を収めているアスリートだからといって、トレーニングに関する専門性があるわけではありません。
実際、技術に詳しい監督やスキルコーチが非効率的なトレーニングを選手に処方しているケースや、競技力の高いアスリートがトレーニングに関して間違った解釈をしているケースは往々にしてありますよね。
「スキルコーチ」や「アスリート」という肩書きだけで「良いトレーニング動画だ!!」と判断しないようにしましょう。
【難易度★★★】根拠は適切か?
次にチェックすべきは「根拠は適切か?」というポイントです。
ここからは、かなり専門的な知識が必要になってきます。
「このトレーニングは、〇〇なので△△という効果があります。」
「この方法で実施すると、××よりも効果があります。」
といった説明に、根拠はあるか?を見極めていく必要があります。
Youtubeで特に多いのが、根拠はあるが非常に大袈裟に説明されているケースです。
これは専門知識がない方が理解できるように、わかりやすい表現にした結果だとは思いますが、表現次第ではやはり「嘘」になると思います。
「筋力は筋肉量で決まる」みたいな説明ですね。
これについては河森さんの記事が大変参考になります。
【参考記事】河森直紀氏「筋力は筋肉量に比例しているから、筋力は筋肉量で決まる」って本当!?
【難易度★★★】自分の"状況"に適しているか?
最後は「自分の"状況"に適しているか?」をチェックしましょう。
ここでいう"状況"とは、
・競技
・年齢
・性別
・体力レベル
・トレーニング歴
・競技歴
・既往歴
・トレーニング環境
・スケジュール
などなど、あなた自身の背景や環境などを指します。
適したトレーニングか不適切なトレーニングかは、"状況"次第で変わります。
例えば、
・トレーニング初心者or上級者?
・現状の体力レベル(筋力、柔軟性、持久力など)は高いor低い?
・チームの練習は多いor少ない?
などによって最適なトレーニングプログラムは異なります。
また、ボディメイク(筋肉をデカくする、痩せる)のためのトレーニングも、競技のためのトレーニングのは不向きな場合が多いです。
そういった動画では、
・可動域を制限したフォーム(可動性が低下するリスクあり)
・一般の人向けの負荷設定(アスリートには負荷が低すぎる)
・単関節エクササイズ中心のプログラム(多関節エクササイズの方が競技に繋がりやすい)
などが紹介されていることが多く、アスリートにはおすすめしません。
Youtubeの動画はある程度ターゲットを想定して作成されています。
しかし、個人が置かれている"状況"は千差万別ですので、あなたにとってベストな(最高の)トレーニング動画は存在しないともいえます。
タイトルや概要欄、動画内の説明を踏まえ、誰向けに作られた動画なのかをよく分析した上で参考にするようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、Youtubeでトレーニング動画を探しているアスリート向けに、信頼できる動画を探す際に意識したいポイントをまとめてみました。
最近、YouTubeでトレーニング動画を探しているアスリートが多いと感じていたため、本記事の作成を決めました。
アスリート自ら情報収集する姿勢は、非常に素晴らしいと思います。
ただ、注意して情報を収集しないと、時間やエネルギーを無駄にしてしまうこともあります。
「信頼できる競技のためのトレーニング動画」を見つける際に、今回紹介したポイントをお役立ていただけると嬉しいです。
まずは難易度の低いポイントからチェックしてみてください。